平安時代の食事を体験する催しに参加したことがあります。
蒸しただけの野菜に、酢、塩、醤、ドブロクなどを個々につけて食べたり、魚と米を重ねて発酵させたなれずしを食べたり。
素材そのものを味わう食事です。
現代に資料として残っているくらいなので特別な祭典の料理と思われますが、現代人の感覚からするといたって簡素な料理にも思えます。
しかし食べるということは本来こういうものだな、と改めて思いました。
その時に食べた菓子は完熟した柿や梨でした。
ああ、そうだな。
現代人の食事は手をかけすぎているな。
そのことを、完熟した柿に教えられました。