2018-05-17
「おすすめの料理本は?」
と聞かれたら
「精進百選です。」(岩波書店)
と答えます。
作家の水上勉氏は子供時代をお寺の小僧さんとして過ごしており、その折に習い覚えた精進料理を晩年まで実践しておられました。
心臓を患ってからは自ら畑を耕し、野菜を調理し、素朴ながらも滋味あふれる一品は体ばかりか心までも癒してくれるものであったようです。
調理についての細かい説明はありませんが、季節感のあふれるその料理は日々簡単に作れそうなものが多いです。
氏の淡々とした語り口の文章を読んでいるだけで心が落ち着きます。
「料理は哲学だ」
まさにその通り。
posted by らんらん亭 | いちにちいちミリ | 2018/05/17 - 11:21 |